JA佐渡(新潟県)

「生産者にとってより良いJAになりたい」と語る前田代表理事理事長、TAC中川さんにお話を伺いました!

TACパワーアップ大会2015 「JA表彰」受賞

 農業法人や中心的な担い手に対し、地域の望ましい「地区営農ビジョン」として、農地集積および生産活動等を実施していく「2階建て営農システム」の策定・提案を行った。また、就農希望者が円滑に農業経営を開始・定着できるよう「新規就農者担い手支援チーム」を設立し、経営方針の悩みを共有、改善策を思案する場として「新規就農者懇談会」の開催など、TACを中心に新規就農者を支援する体制を構築したこと等が評価された。


一緒に悩み、解決策を見出したい!

―佐渡の基幹産業は農業だと伺いました。主要作物を教えてください。

理事長 JA佐渡のメインは米とおけさ柿です。米は全体の約8割を占めますが、偏りすぎるとリスクヘッジができないため複合経営を勧めています。私も農家の一人でしたが、米、おけさ柿、採種、野菜苗、苺など多品目での周年栽培に取組みました。佐渡は気候的に何でも栽培できますよ。最近はミカンに挑戦する農家もいます。

中川さん それに加え、佐渡は東京23区の1.4倍の大きさがあり、地域によってメイン作目が変わります。例えば、稲作中心の地区もあれば、果樹・野菜中心の地区もあります。当JAのTACは6名おり、毎朝全員で情報共有をしますが、TACのメイン活動である「出向く営農」の際、稲作農家に果樹の情報を持って行っても意味がありません。各TACが各農家さんのニーズに適した情報が重要となります。



―TAC活動で一番嬉しかったことは?

中川さん 農家さんに「助かった」「ありがとう」と言われた時ですね。もちろん怒られることもありますが、農家さんと一緒に悩んで解決策を見出していくことが大切だと思います。
 そう思えるようになったのは、以前担当していた金融渉外での経験が大きく影響しています。初めてお客様の元へ出向いたとき、この風貌なので第一印象で損するのですが(笑)、それ以上に「今の態度だと誰もついてこない。変わらなくては」と強く感じました。その時の経験は今も凄く活かされています。
 それに、JAは総合事業を行う組織です。TACは農家さんとJAのパイプ役であり、JA内での事業間連携を強化する役割も担っています。「TACに言えば繋いでくれる。課題解決に導いてくれる」。そう思われるようになりたいですね。

―最後にメッセージをお願いします!

理事長 農業は簡単には儲かりませんが、国民の安心・安全な食料を担い、かつ、豊かな人生を送ることができる非常に価値の高い職業です。新規就農希望者には当JAと佐渡市、振興局が連携した「新規就農支援チーム」が全力で対応します。まずは実際に佐渡に来て、豊かな農業を体験してみてください。

キャベツ農家の稲作経営。きめ細かいアドバイスで築く信頼!

古玉浩三さん(左)
JA佐渡 営農企画課 係長 TAC 中川政男さん(右)


―ここではTAC中川さんがされている具体的な取組みについて、担い手農家・古玉浩三さん(佐渡地野菜倶楽部 代表)と共にお話を伺いたいと思います。まずは古玉さんの農業経営についてお聞かせください。

古玉さん 妻の地元である佐渡に移住して3年になります。以前は千葉県の農業法人でキャベツの生産・販売をしており、「佐渡でも農業がしたい」と思っていたので、移住後は、誰の手も借りずにできるキャベツ生産を始めました。
 キャベツ畑は家から少し離れた場所にあります。一方、家の周辺は田んぼばかりですが、作る人がだんだん減り空き始めてきました。そこで、その田んぼを借りて稲作を始めることにしました。その頃から、中川さんとの付き合いが始まりました。

―どのようなサポートを受けましたか?

古玉さん 最初は土地の契約などの書類関係から始まりました。その後は、JAの農業資材の提案や資金繰り、国の補助制度の話、稲作技術についてなど、あらゆる事を教えていただきました。

中川さん 最初に古玉さんと繋がりを持ったのは当JA主催の「新規就農者懇談会」の際です。腹を割って話をし、その後も、相談やご提案をし合いながら今の関係性を築いてきました。例えば農業資材。それまで古玉さんは「価格差」を理由にホームセンター等を利用されていました。そこで、JAの奨励制度についてご提案をし、「それなら割に合う」といことで取引が始まりした。
 キャベツに関して口を出すと「いらんお節介だ」と言われるのがオチなので(笑)、主に稲作の面でご協力しております。

古玉さん 中川さんに相談して一番良かったのは減反についてです。減反の方法はいろいろあり複雑なんですが、今の私の状況を分かってくれて、「古玉さん、今回はこういう風にすると、こういうメリットがありますよ」とアドバイスをくれました。きめ細かいアドバイスが一番ありがたいですね。

中川さん 先ほどの話に戻りますが、農家さんのニーズを把握して解決策を見出していくのがTACである私の役割です。ちゃんと調べてから回答するので時間がかかる場合もありますが、それを信念に取組んでいます。

古玉さん 失礼な言い方ですが、以前はJAを重視しておらず、お世話になることもないと思っていました。しかし中川さんと本格的にやりとりするようになり、「あらゆる面でJA佐渡は必要なんだ」と思いました。これからも頼りにしています。

―最後に今後の目標を教えてください!

古玉さん 島内の野菜自給率を100%にするのが目標です。それを実現するためには私一人の力では難しい部分もあるので、JAにもご協力をいただきたいと思っています。お互いに提案を出し合い、ブラッシュアップして、良い野菜を生産し流通させる土台を作っていきたい。それが実現できれば凄く理想的な関係になれると思います。


△ 農作業の様子。約1haのキャベツ畑を古玉さん一人で管理している。


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