JAひがしうわ(愛媛県)

農家所得の向上にむけて奮闘するTAC片山さん。その想いとは?そして、今後の目標は?
専門分野の取組みを中心にお聞きしました!

TACパワーアップ大会2015 「JA表彰」「TAC表彰」ダブル受賞

「JA表彰」では、新規就農者・後継者育成を目的とし、農業法人と連携。その中で、農作業が極端に減る冬場に安定した収益確保のため、新たに加工業務用野菜を導入提案し、作付面積が順調に拡大している。ほか、「水田フル活用の提案」「耕畜連携に向けた稲藁、麦藁利用体制の整備」等も行った。
「TAC表彰」では、若手農業者等と連携した酒米「しずく媛」の普及拡大に取組み、担い手の所得向上に貢献したこと等が評価された。


新品種と販売で、農家所得の向上を目指す!

JAひがしうわ 営農部 宇和農産センター
TAC 片山幸太さん


―片山さんはTACになり何年ですか?

 2年目です。僕は愛媛県農業大学校を卒業してすぐに就農する予定でしたが、祖父から「JAで修行してきなさい」と勧められ8年前に入組しました。当JAのTACは営農指導員から選出されます。入組後ずっと営農指導員をしている僕は、2年前にTACに選出されました。

―どのような相談をよく受けますか?
 営農指導員と兼任なので、やはり営農関係が多いです。僕の主な担当は米・麦・大豆です。年配の方からは追肥や刈取りのタイミングなど時期に応じた相談が多く、若手農業者からは新しい資材や最新情報に関する問い合わせが多いですね。

―特に課題に感じていることは?

 農家の所得向上、それに向けてどう取り組むか。特に米価は下落傾向にあるので、多くの農家から稲作経営を不安視する意見が出ています。
 その解決策の一つとして、平成25年度から「しずく媛」の普及拡大に取組みました。「しずく媛」は愛媛県が開発した酒造好適米です。晩生なので水系の関係等で栽培できる農家とできない農家がいますが、愛媛県酒造組合から生産拡大の要望があったこと、酒米価格が安定していること、契約栽培で全量買取のため経営計画が立てやすいこと等のメリットがありました。平成26年度は主食用米の価格が下落していたこともあり、「しずく媛」の1等米はコシヒカリの1等米よりも1俵あたり6600円も高く、農家の所得向上にも繋がりました。今後は日本酒となった「しずく媛」の販売にも力を入れていきたいと思います。

 また、僕が一番強化したいのは主食用米の有利販売です。この地域のお米は「宇和米」と呼ばれますが、品質には自信があります!いま販路拡大を目指し動いていますが、やはりこれが一番難しい。この課題をクリアして、農家の手取りを増やしたいですね。

―今後の目標を教えてください!

 所得向上や相談対応はもちろん、独自の基盤をしっかり持ったJAに変えていきたい。「TACパワーアップ大会」で、全国で奮闘しているTACの声を聴き、そう思いました。農家に選ばれるJAになるよう、自分の力をもっと付けたいと思います!


△病害虫の相談に応じるため、日々勉強中!  △「しずく媛」講習会の様子

規模拡大に向けた相互協力を!

―ここでは片山さんがされているTAC活動について、稲作農家・酒井馨一さんと共にお話を伺いたいと思います。まずは酒井さんの農業経営について教えてください。

酒井さん 就農して15年ほど経ちます。家族経営で米・麦・大豆を作っています。米は約19 haで、うち約2.5 haが飼料米、約3.5 haが「しずく媛」、残りが主食用米です。圃場は色んな地区にありますが、地区によって水系が違います。そのため、5月頭から取水できる圃場、6月にならないと取水できない圃場、自由に取水できる圃場など様々です。例えば、早期のコシヒカリは5月頭から田植えをし、晩生の「しずく媛」は6月中旬に田植えをしますが、だいたい圃場の取水時期に応じて作付計画を立てています。

―JAとはどのように付き合っていますか?

酒井さん 主食用米は一部出荷し、麦・大豆・「しずく媛」は全量出荷しています。ほかには、農業資材はJAから買いますし、営農指導やTACとして訪問してくれますし、いろんな会の事務局をしてくれますし、様々な形で付き合っています。昔からの付き合いですし、あまり深く考えたことがないというのが正直なところですね。

―「あって当たり前」という感じですね。片山さんにはどのような相談をされますか?

酒井さん 施肥の時期や除草剤についてなど営農相談が多いですね。何でも気軽に相談しています。

―TACに期待することは?

酒井さん 規模拡大をしたいのですが、田んぼが増えづらい状況なので、農地情報があれば教えてほしいですね。この地域は、私よりも若い農業者が増えていますし、大きな農業法人もあります。農地を集積し斡旋する機関もありますが、そこに出す前に顔見知り同士で賃借するパターンが多いのかなと思います。JAなり片山君に農地情報が入ったら教えてほしいですね。

片山さん 他の農家さんからも「農地を集めづらい」と聞くことはありますね。全国のJAの中には農地バンクの機能を担うJAもあると聞きます。当JAでは現状その機能がないので、まずは内部で情報共有をして有効な情報があればすぐにお伝えします。

―「しずく媛」以外でも売れる品種であれば挑戦したいですか?

酒井さん もちろん。今年は「しずく媛」以外に、片山君が紹介してくれた「媛育71号」という愛媛県が開発した飼料用米も作付予定です。
 あと、この4月に若い農家仲間と畜産農家と一緒に、飼料用米の藁収集の会社を作る予定です。
 今はこの事業をメインで進めていますが、稲作関連は政策の影響を大きく受けます。状況が変わっても舵取りが出来るよう、今後も試行錯誤していきたいと思います。

―最後に、互いにエールをお願いします!

酒井さん 若さを活かして、この地域の百姓のために頑張ってください。

片山さん JAとの取引を続けて頂けるようしっかり力を付けていきますので、今後も宜しくお願いします!


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